2017/02/28(火)19:30〜

インバウンドマーケティング勉強会-旅マエ編vol.02-開催!インバウンドの宿泊トレンドとは?

訪日外国人客数が年々増加し、盛り上がりを見せるインバウンド市場。とはいえ、まだまだインバウンド向けのマーケティングを始めるにも何から手をつけたらいいかよくわからない方も多いのではないでしょうか?

『調整さん』が主催するインバウンドマーケティング勉強会では、訪日外国人旅行客のカスタマージャーニーを旅マエ、旅ナカ、旅アト、と3つのフェーズに分けて、インバウンド市場で活躍されている企業をお招きして、成功事例などをご共有いただいています。
第一回目に続き、2月28日(火)に行われた第二回目には、株式会社Loco Partnersグローバル推進部マーケティング責任者 門奈剣平さん、トリップアドバイザー株式会社 日本DMOセールス・マネージャー 松本麻記子さん、株式会社MATCHA 代表取締役 青木優さんの3名にご登壇いただきました。
(第一回目の様子はこちらからご覧ください!)

モデレーターは第一回目に引き続き、リクルートのインバウンドビジネス専門組織で責任者をされているリクルートコミュニケーションズの大坪清吾さん。
日頃からインバウンドビジネスの検討をされている大坪さんだからこそ、気になる!聞ける!質問を交えながら進められました。

お一人目のご登壇者は、株式会社Loco Partnersグローバル推進部マーケティング責任者 門奈剣平さん。

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門奈さんは、満足度の高い厳選された一流ホテル・旅館の宿泊予約サイト『Relux』のインバウンドにまつわる、マーケティング、集客、プロダクト開発の責任者をされています。約70万人の会員を擁するReluxも現在インバウンドに注力されているそうで、中国語、韓国語、英語、日本語の4カ国語に対応しています。
そんな門奈さんからは、Reluxのグローバル戦略をご紹介いただきました。

1つ目は「正しい市場の選択と集中」。
日本政府観光局の調べによると訪日外国人の8割近くが、中国・台湾・香港・韓国からのため、「我々はそこしか見ていない」と門奈さんは言い切ります。その中でも特に台湾・香港にフォーカスしているそうですが、その理由は、日本と文化やマーケティングツールが似ていて、かつ市場規模も大きいこと、と話します。
マーケティングにはSNSを駆使しているそう。「レッドオーシャンなリスティング広告から戦う土俵を変えている」そうで、FacebookやTwitter、InstagramなどありとあらゆるSNSにユーザーをプール。そうすることで、旅行の予定がまだない段階から、具体的な旅行の計画段階まで、幅広いフェーズのユーザーと接触することが可能に。その接触頻度を最大化し、ユーザーニーズ顕在化のフォローアップをしているそうです。

2つ目は「アライアンスも手を抜かない」。
海外においては、日本で築いてきたブランド力を発揮することができないと話す門奈さん。そのため、アライアンスというROI(投資に対するリターン)が見えにくい部分にも注力しているそうで、「現地と提携することを、泥臭くもあきらめずに取り組んでいる」と話します。
結果、台湾の主力銀行6行との一斉提携や中国の民泊仲介サイト最大手Tujiaと提携することができたそうです。

最後に「実行を支えるチーム」。
「人は一番の競争源」という門奈さん。特に、“Action Driven(行動起点)”、“スピード重視”、“Enjoy Working”という3つを心がけているそうで、採用や組織形成のために費やす時間も惜しまないそうです。妥協しない採用をしてきた結果、約8人の少数精鋭のチームながら訪日事業立ち上げより約2年で会員登録数は10万人超にまで成長したとのことでした。

最後に「インバウンドマーケティングに正解はないと思いますが、マーケットに有益な情報を返していきたい」とお話しくださいました。

続いて、トリップアドバイザー株式会社 日本DMOセールス・マネージャー 松本麻記子さんにご登壇いただきました。

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松本さんは、世界最大の旅行サイトTripAdvisorで、DMO(Destination Management Organization:地域の魅力的な観光地づくりを実施していく組織のこと)に対して営業をされていて、観光振興団体や都道府県の観光課とお仕事をされることが多いそうです。

松本さんからは、タビマエ、タビナカ、タビアトに関連するデータをご紹介いただきました。
TripAdvisorを見ている人で多いのは、予約よりもっと前の段階のユーザーだそうで、一般的にユーザーは旅行の4カ月前に行先を4~5くらいに絞ることが多いんだとか。
また、TripAdvisorは宿泊施設以外の予約もできますが、やはりそれぞれの口コミを見に来るユーザーが大多数で、ポジティブな口コミだけでなく、ネガティブな口コミに対して、施設側はどういう返信をしているかを気にするユーザーも一定数いるのだそうです。

続いて、TripAdvisorが宿泊施設と飛行機、どちらから予約するか?を調査したところ、それぞれには特徴があることがわかったという松本さん。
飛行機を先に予約するユーザーは、現地での文化的な体験を重視していて、滞在期間は長めなんだとか。
この理由を、「飛行機を先に取るということは、行く先に対するこだわりが強いということ。つまり、その場所にひもづく文化を重視する傾向がある」とお話しくださいました。
一方で、宿泊施設を先に予約するユーザーは、宿泊料金がリーズナブルで、ファミリーフレンドリーな施設を重視する傾向があり、ショートトリップが多いそう。
この理由については「ホテルを先に予約するということは、泊まる場所を確保することが優先、人数が多いなど、家族旅行である場合が多い。もしくは結婚式などのイベントに合わせるユーザーが多い」とのこと。
このことから、「みなさんの持っているサービスのターゲットはどんな層なのか?それがわかれば、ターゲットの旅マエの行動がある程度見えてくる」とお話しくださいました。

会場では、“TripAdvisorに見るインバウンドトレンド”と題して、どういう国、どういう都市からのアクセスが多いのか?、どういうデバイスでTripAdvisorの日本のコンテンツを見ているのか?(国によって割合が違うそう!)など、様々なデータをご紹介くださいました。

最後のご登壇者は、株式会社MATCHA 代表取締役 青木優さん。

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青木さんが手掛けるMATCHAは、訪日外国人向けのWebマガジン。9言語に対応していますが、中でもユニークなのがすべての漢字にふりがなが振ってある“やさしい日本語”で、日本語を勉強している外国人から好評とのことでした。
ここで、211の国と地域からのアクセスがあるMATCHAで情報発信をするにあたり、気を付けていることをご共有くださいました。

1つ目は“日本人の当たり前は当たり前じゃない”ということ。
情報発信をする上で、日本人が出したい、と思う情報よりも、外国人がいいと思うことに価値がある、と話す青木さん。そのために外国人ライターを採用し、記事作成をされているそうです。さらに、翻訳にも特に注意をしているそう。
例えば「夏と言えば風鈴」という言葉。日本人にとってはなんの違和感もない文章ですよね。しかし外国人にとっては“風鈴”を翻訳してもどんなものかが伝わらず、その説明から始めないといけないと話します。
また、外国人の方からわからない、という声も多く上がっていたコンビニのおにぎりの開け方を紹介する映像を作ってFacebookに投稿したところ、4カ月で15万回再生されたともご紹介くださいました。「これも日本人にとって当たり前でも、外国人にとっては、なんだろう?と思うことの1つ。」と話しました。

2つ目は“そこにしかない何かを発信する”こと。
ここで青木さんは長野県にある地獄谷温泉を例に挙げました。そこは東京から4時間かかる長野県の奥地にある温泉ですが、世界で唯一サルが温泉に浸かる場所として知られています。この場所の訪問客のほとんどが外国人。誰もが“ここでしか見ることができない”光景を見るために、不便な場所ながらも訪れているのです。そういう場所をMATCHAでも紹介していきたい、と話しました。

最後は“外国人パートナーと組む”こと。
Loco Partnersの門奈さんと同じで、ここが1番大事、と話す青木さん。「日本人は日本のことしかわからないし、台湾のことを一番知っているのは台湾の方。日本のことを発信したいと思っている外国人に頼ることも大事」、と青木さんは言います。
MATCHAも当初は日本人のみの組織でしたが、今では6人の外国人の方が在籍しているそうで、SNSの使い方や、情報の発信方法などその国の方の意見を尊重していると、ご紹介くださいました。
日本の情報を世界に発信していきたいのであれば、一緒に取り組む世界のパートナーを見つけることはすごく大事、とお話を締めくくりました。

続いては、ご登壇者3名とのトークセッションです。

-インバインドマーケティング、狙うべきは…?

大坪
インバウンドと一言にいっても広い市場にはなりますが、具体的にどの国がアツいか、お聞かせいただけますか?

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門奈さん
先ほどもお話しした通り、台湾・香港、ですね。
あと中国・韓国は昨年のデータを見ても訪日外国人客が増えているので、それなりにアツいと言えますかね。

大坪
“アツい”ことに加えて、難易度があると思いますが、そこも含めてですかね?

門奈さん
中国・韓国はボリュームもあるし、スケールもすると思うので、アツいとは思いますが、使っているSNSが違ったりするので、一定のハードルがありますよね…。なので、まだ何もできていないのが現状です。
(イベント開催後、2017年3月にReluxは韓国市場に本格進出されました。)

松本さん
香港・台湾からはリピーターも増えていて、二回目以降の訪日だと東京に入らず、LCCを使って福岡や北海道に入る方も増えて来ています。なので、香港・台湾はアツい、ですかね。

青木さん
中国韓国にも一時期注力してきましたけど、FacebookやGoogleを使っていないので、攻めにくいし、訴求が難しいですね。
今うちが注力しているのは台湾、タイと英語圏ですね。
今日、訪日タイ人旅行客の1割が行くお店と話していて、次はインドネシア向けに記事を打ちたいと依頼があったんです。実はインドネシア人旅行客の8%がそのお店に来店しているっていうんです。人口も2億人いますし、旅行客の95%がFIT(個人旅行)、さらに購買の金額も高いので、インドネシアが狙い目かな、と。

坪内
とのことですが、門奈さん、松本さんどうでしょう?

門奈さん
うちの商品は単価が高いので、ある程度成熟した市場を狙う必要があります。そういった観点で、中国やインドネシアはターゲットからは外れます。3回目以降の訪日客が、ようやくターゲットになってきますね。

松本さん
個人的には、フィリピンが気になっています。いろんな分野の伸び率が力強いんですよね。しかもアジアの中では滞在期間が長いです。
マレーシアも同じですね、滞在時間が長く、新しいタイプのFITが生まれてきているなと思います。

-リピーターは日本より日本のことを知っている…?

坪内
続いてですが、旅マエに関するトレンド、宿泊領域におけるトレンドがあれば教えていただけますか?

門奈さん
個人的に松本さんのお答えがすごく気になります…。
Reluxでいうと、台湾・香港からのお客様が多いです。そして、日本の都市部だけでなく、多少アクセスが不便な地域へも積極的に旅行に行っている、という印象です。
インバウンド分野において2016年にReluxで人気一位になった宿泊施設は北海道にある坐忘林さんなんですが、ここは豊かな自然に囲まれている一方で少しアクセスしにくい場所にあり、また高単価。でも口コミで広がっていて、抜群に人気です。何回も日本に来ている外国人の方は、日本人以上に日本の奥に入って行っていると感じますね。

坪内
Reluxさんのユーザーだからかもしれませんね?

門奈さん
そうですね、アクセスを重視して宿泊施設を紹介しているだけではなく、その宿泊施設で得ることができる新しい発見や良質な宿泊体験を打ち出しているからかもしれませんね。

松本さん
宿泊に限った話ではありませんが、地方に対するセッションの伸びが目立ちます
石川、鳥取、茨城あたりは、セッション数・コンテンツも増えてきています。TripAdvisorでは世界中のユーザーの旅行に関するアクセスデータを保有しており、例えば国ごとに一番見られている施設や観光スポットを各県ごとに分析することもできます。有料ですが・・・、というのは冗談で売っているものではありませんが(笑)、コンサル的な感じでクライアントさんと一緒にそういったデータを見てみることもありますね。

坪内
有料なら買おうと思ったんですけど…(笑)
前回のインバウンドマーケティング勉強会でVoyaginの高橋さんが話していたのですが、人気スポットの周辺を狙い撃ちしたいっていう話しもありましたが、この意見に対してどう思われますか?

松本さん
インバウンド旅行者効果を、大人気都市だけでなく、その周辺地域に広げようという動きが活発になっている感覚はあります。
奈良県が大きな外資系のホテルを誘致したのもその流れでしょうね。

青木さん
宿泊施設に限った話しではないのですが、体験を重視する旅行客が増えてきている印象です。この前に日光のゲストハウスに宿泊した際は、みんなでわらじを履いてタップダンスをしました(笑)
ただ寝るだけではなくて、そこでしかできない体験を提供している宿泊施設も増えてきている感じがしますね。

坪内
国ごとに傾向ってあったりしますか?
アジアと欧米では好みが違うのかな~なんて、日々妄想だけはしているんですが…(笑)

青木さん
MATCHAに関してお話しすると、タイやインドネシアからの旅行客は東京、大阪、京都くらいしか知らないようで、そこに関する記事ばっかりが見られていますね。
あとは、何回も日本に来ている、例えば台湾の方とかは、違う場所の記事も見たりしていますよね。
来日する頻度に比例するのかな、と。

門奈さん
お二人に質問してもいいですか? 訪日外国人が地方など都市部以外へも足を運ぶようになったと自分で言っておいて逆のことを聞くんですが、東京へのトラフィックは多いですか?地方へのアクセスが伸びているとは思うんですけど、とはいえ、東京はどうなのかなって…。

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青木さん
MATCHAは検索からのアクセスがほとんどなんです。
当たり前ですけど、その言葉が知られていないと検索はされません。そもそも知られていない場所は顕在ニーズからはたどり着かないんですよね。以前佐賀県さんとお仕事をしたことがありますが、公開半年は、“佐賀”というキーワードでは、あまり流入がありませんでした。
全体を見るとトラフィックの4割が東京です。依然として東京へのアクセスが多いのは間違いありませんね。

松本さん
TripAdvisorも東京へのアクセスが圧倒的に多いんですが、伸び率は地方が高いですね。大阪へのアクセスも3年前頃から、アジアからのアクセスを中心に急激に伸びて来ていますね。

-インバウンドマーケティングをやるならネイティブの仲間を持つべし

坪内
では次の質問に移りますね。
インバウンドのトレンドは日々変わっていくと思うのですが、インバウンドマーケティングの肝、それぞれがこだわっているポイントを教えてください。

門奈さん
肝は2つあります。
1つは組織づくりです。これはすごく大事なので、インバウンド向けに本気で何かを始める場合は、本気でチームビルドすることを強くお勧めしますね。
もう1つは数を打つこと
打数をプロセスの指標として見ています。海外のマーケットをリサーチしてからやるやらないを検討する、とかではなく、とりあえず会いに行ってみよう!とか、すごく大きいクライアントに見えてもとりあえず電話でアタックしてみましょう、とか。
そうするのも、思わぬ展開があるかもしれない、と考えているからです。どれだけ足で情報を稼ぐことができるか、を大事にしているので、数を打つことを重要視していますね。

松本さん
TripAdvisorのコンテンツは口コミでできているんですよね。
当たり前ですが、口コミを書いてもらうためにはTripAdvisorに登録されている必要があります、つまり、住所があるサービスである必要があるんです。一定のボリュームと住所があれば、お祭りやイベントもTripAdvisorに登録できるんですが、TripAdvisorに限らずオンライン上に情報を出す、ということは、集客をする上でとても大事だと思います。

青木さん
人とコンテンツはやっぱり大事ですね。
株式会社MATCHAではメディアを運営しているので、クライアントの目的は明確で、売上を上げたいか、認知を上げたい、どちらかです。そのゴールを達成するには、どこで、どう戦うのか考えるのはすごく大事ですね。
個人的にやめた方がいいと思うのは、いきなり複数言語に対応すること。最初からとばしているとエネルギー不足になりがちです…。

坪内
コンテンツを作成するにあたって、重要視していることってありますか?こういった情報だけは外しちゃダメ!みたいなものがあれば…?

青木さん
まず、やっぱり写真は大事ですね。
あと、文脈に依存しすぎているコンテンツは刺さらない、という感触があります。ちょっとかっこいい、ニッチな分野な記事って、翻訳しにくいし、内容が伝わりにくいんです。
なので、基礎的な情報はできるだけ平たく伝えるようには心がけています。

門奈さん
Reluxでは“自分たちにしか出せない情報”を意識してコンテンツ作りをしています。宿泊施設をピックアップして紹介している、“Reluxセレクションズ”はまさにそうですね。“厳選”の価値を提供するのは自分たちにしかできないかな、と。
あとは、最終的なテキストの監修を、台湾向けなら台湾出身メンバーにしてもらうなど、自然なコンテキストを意識しています

松本さん
私はすこし違う視点からになりますが、場合によってはクオリティを突き詰めることより、数や選択の幅を用意してあげるのも大事なことだと思っているんです。
「コアはこれ!」と決めてしまうと、案外もったいない時があるなって。例えば、一人で行く時、友達といく時、家族といる時でほしい情報は異なってきますよね。どんな人が見ても、ほしい情報があると満足度が高くなるのかな。
あとは期待値コントロールをしてあげること。
個人的には、きれいな写真だけじゃなくても、スマホで撮った写真を使ったっていいと思うんです。これでこの値段なら納得、と言ってその場に足を運んでもらった方が、きれいな写真だけ見てその場所まで来てがっかりされるよりはいいんじゃないかな?と思ったりもしますね。

坪内
そういったことが口コミに影響するんでしょうか?

松本さん
悪いことが書かれることが、必ずしも悪いことではないみたいなんです。そのネガティブな情報を知らずに来て、がっかりした方は満足度が大きく下がってしまうことも。
人によっては「すごく遠い!」と一見ネガティブに見える情報も「だからこの値段なんだ」って納得する材料になったりもしているみたいです。

-インバウンドマーケティングの失敗談

坪内
では続いて、今までやってきて失敗したことや、現状課題に感じていることなどがあれば、お聞かせいただきますか?

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門奈さん
先ほど“数を打つ”っていう話しをしたのですが、その分失敗もしています。
最近の後悔だと、アプリ対応をもう少し早くすればよかったと思ってます…。2か月くらい前に多言語アプリをリリースしたのですが、アプリからのトランザクション(取引)がいっきに増えたんです。
高単価の宿泊施設をアプリで予約するなんてありえるのか?と思っていたのですが、アジア各国のアプリの対応率の高さを直視すると避けては通れない道でした。もっと早い段階で、真剣にどこから対応すべきか考えた方がよかったな、と。

松本さん
私からは、普段接しているお客さまのお話しを紹介させていただきますね。
Webサイトを充実させようとか、コンテンツのクオリティを高めようと、そこにお金をかけるクライアントさんも多くいらっしゃいます。オウンドメディアで囲い込みをするのももちろん一つのマーケティングかと思いますが、既にあるプラットフォームを活用するのも得策かな、と思うんです。低コストで始めることができますし、SEOという点でも有利な場合もあります。一昔前は著作権云々で、他に展開するのはダメだ、ということもありましたが、今はどんどんシェアしてもらう方が時代に合っているかな、と。個人的にはそう思いますね。

青木さん
うちは2年前までほぼ日本人だけでメディアを運用していたんですが、そこに台湾人のメンバーがジョインして一気にMATCHA自体がよくなったんですよね。
その時に感じたことは、日本人が日本のことを紹介すれば伝わると思っていたけど、そうではない、ということ。自分たちだけでやろうとしていたのは、今思うと失敗だったな、と思いますね。

-2020年、そしてその先に向けて

坪内
ありがとうございます。インバウンドっていう広いくくりの中でどこでどうやって戦うか決めておかないと、うまくいかないことってありますよね…。僕たちも今同じようなことを感じているところです(汗)
では、最後の質問です。東京オリンピックが開催される2020年、さらにその先に向けてどのようにアプローチしていきたいですか?

門奈さん
僕たちは「日本を代表するグローバルOTA」になることをミッションに掲げていますが、2020年にはそれなりの形になっているかな、と思います。旅行市場が成長しているアジアマーケットにおいて、“ハイエンド”という切り口から観光立国日本への貢献をReluxができればうれしいですね。
グローバルOTAを目指す上で、中国と韓国は難易度が高くてもやらざるを得ないので、そこは今後、頑張りたいです。

松本さん
2020年、と区切るわけではないですが、日本のチームの一員としては、日本、特に地方のコンテンツやリスティングをもっと増やしたいですね。
あと、日本人が国内旅行をする際にもっと使ってもらいたいと思っています。そのため、現在はTripAdvisorが日本人にとっても使いやすい形になるよう機能の修正やアップデートにも力を入れています。もっといい形にしていきたいですね。

青木さん
日本の情報を探すなら、MATCHA」っていう世界になったらうれしいですね。もっと見られるサイト、もっとアクションを起こせるサイトにしていきたいな、と。
やりたいけどできていないことが1つあります。

1年とかその場所に住み着いて、そこからコンテンツという形で情報発信する。そして、空いている時間で、外国人旅行客の受け入れ支援をするということ。すぐ実現、と言うことではありませんが、その土地に根差したからこそ発信できる情報を提供できたらいいですね。

以上、インバウンドマーケティングの最前線で活躍されているお三方にたっぷりとお話しをお伺いしました!

この後は、参加者からの質疑応答の時間。

どんな広告にどれくらいの広告費を使っていますか?、レビューを書いてもらうコツは…? 民泊への温度感は?など、多岐にわたる質問がされ、どの質問にも丁寧にお答えいただきました!

こうして2回目の開催となったインバウンドマーケティング勉強会-旅マエ編-も終了となりました。ご参加いただいたみなさん、ここまでレポートを読んでいただいたみなさん、新しい発見はありましたでしょうか?

次回のインバウンドマーケティング勉強会はいよいよ旅ナカ編。

株式会社ナイトレイ 代表取締役 石川豊さん、株式会社Payke 代表取締役CEO 古田奎輔さん、株式会社Bridge 代表取締役 松本雄介さんがご登壇予定です。次回のレポートもお楽しみに。